まぶたの内側の粘膜が炎症を起こす病気です。涙や目やにがたくさん出て、かゆみがあるため、犬はしょっちゅう目をこすったり、何かにこすり付けたりします。
大半は細菌やウイルス感染ですが、散歩中のホコリやアレルギーが原因のことも。時にジステンパーなどの思い全身性の病気の症状として現れる。
目を洗浄し、抗生物質や抗炎症剤などを点眼治療します。
目の表面にある角膜が炎症を起こす病気です。激しい痛みのために犬は目をしょぼつかせたり、まぶしそうな様子を見せたりします。また涙がたくさんあふれたり、目の充血やまぶたに震えが出ることも。炎症が広がると角膜が白く濁り、さらに進行すると潰瘍ができることもあります。
ウイルスや細菌の感染、ケガ、涙の少ないドライアイなどでなります。
点眼薬、軟膏、痛み止めの薬などで治療します
眼球の中の液体が排出できなくなり眼圧が異常に高くなる病気です。視野が狭くなるのが特徴で、重度になると失明します。初期には症状がありませんが、進行すると目に痛みを感じるので、犬は頻繁に目をこすります。また、瞳孔が開いたままになり、角膜が濁るのも特徴です。このような症状が出てくるとやがて元気がなくなって、食欲も低下し、目が飛び出すように大きくなってくると、視力が低下していきます。
遺伝的な要因で起こる場合が多く、ブドウ膜炎などの病気が原因のこともあります。
内服薬や点眼薬を使いますが、それでも眼圧が下がらないときは手術をします。完治は難しい病気です。
カメラでいえばレンズにあたる水晶体が白く濁り、視力が低下していく病気です。重度になると失明します。
多くは老化によるもので、犬種を問わず、6~7歳を超えた頃から水晶体の混濁が見られるようになります。高齢犬に突然白内障の症状が出た場合は糖尿病が原因である可能性が高いです。そのほか、ケガや薬物の影響、内分泌の異常などでなることもあります。一方、6歳未満の犬に現れる若年性の場合は、遺伝的な要因によるものです。 ( 遺伝的要因を持つ犬種 ) G・レトリバー、ビーグル、プードル、コッカー・スパニエル、アフガン・ハウンド、シベリアン・ハスキーなど
物にぶつかる、段差につまづくなど、視力低下から行動に変化がみられ、視覚障害の症状が出て飼い主が気が付くことが多い
視力が保たれているときに、病気の進行を抑える目的の、目薬や飲み薬による内科的治療と、手術による外科的治療があります。犬の白内障の手術は人の場合と違い難しく、普及していません。初期に治療を開始すれば病気の進行を遅らせることが出来ます。