「口が臭い」犬の口からいつもと違う異臭がしたり、ひどい口臭がするときは、そのまま放置してはいけません。まず、口の中をよく見てみましょう。
口の粘膜にできる炎症で、頬の内側や下の裏側が赤く腫れたり、白くただれたり、白いブツブツが見られます。歯茎の歯肉炎も口内炎の一種です。痛みがあるため、食事を食べにくそうにし、食欲も落ちます。
ウイルスや細菌感染、糖尿病、ビタミン不足、ヤケドなど さまざま。
消毒剤での患部を洗浄し、消炎剤、抗生物質を投与する。
口の粘膜、舌、歯ぐき、などにできる腫瘍は良性のものと悪性のものがあります。
小さなピンク色のイボができる乳頭腫や、エプリス(歯ぐきの良性腫瘍)があります。
黒いイボができ、肺やリンパ管に転移しやすい悪性黒色腫、粘膜のただれや潰瘍を起こす扁平上皮癌は、口臭、コブ、シコリ、よだれなどの症状があり、外科的な腫瘍切除が必要です。
歯の表面のエナメル質が薄かったり、無かったりで、歯の強度不足から、歯が簡単に折れたり、食べ物が歯にしみたりする病気です。歯は茶褐色になり、歯垢、歯石が付きやすく、永久歯のエナメル質が形成される生後1~4か月の時期に感染症や栄養障害で、発育が不十分な場合に起こりやすいです。修復材や特殊なカバーで歯を保護します。
歯の周辺に起きる病気や炎症をまとめて呼びます。大きくは「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられ、歯肉炎の症状が進み深部の歯周組織にまで炎症が及んだものが歯周炎です。さらに進行すると歯根部が侵され歯が抜けます。
歯の表面や歯と歯ぐきの間に細菌の塊「歯垢」がたまり、細菌が歯肉を刺激して歯周病を起こします。歯垢がミネラルなどと結合すると石灰化し、「歯石」になります。
進行がひどい場合は麻酔をかけ歯石を取り、抗生物質を投与します。歯がぐらつき始めたら抜歯することになります。
まめな歯磨きと歯の健康チェックが大切です。しかし、犬は口をいじらせることを嫌いますので、大人になってからでは手遅れです。飼い主に従う重要な「しつけ」の動作として、生後1年以内に習慣付けましょう。
1.まずは子犬のうちに遊び感覚で、甘いゼリー状のスタートセットなどで慣らします。ガーゼタイプの指サックなどが便利です。最初のうちは、甘いので口に指を入れることに慣らし、磨く作業にこだわりません。犬が喜んで受け入れる習慣が大切です。
2.永久歯が生えてきたら歯ブラシと犬用歯磨きで磨きましょう。慣らす時期は毎日の習慣にすることが、飼い主にも愛犬にも重要です。
※上下関係づけのしつけをかねて行います。犬にとって口は攻撃の武器いもなるので、飼い主がいつでも愛犬の口をコントロールできる関係づくりは、犬が病気になった時の投薬など、飼い主が犬の健康を守る上でも重要な技術です。