来客時に最も多い悩みは、到着したお客さまがインターホンを鳴らしたとたん、火がついたように犬が吠えてしまうことではないでしょうか。インターホンだけでなく、門扉や玄関ドアの前に立っただけで過剰に反応してしまう犬は少なくありません。集合住宅や住宅密集地では近所の迷惑になるうえ、吠えられたお客さまに不快な思いをさせているのではないかと心配になります。だからといって単に叱るのではなく、なぜ犬が吠えてしまうのか、その習性を理解することが大切です。 インターホンが鳴ると犬が吠えるのは、自分のテリトリーを守ろうとするためです。「知らない人が来たよ!」「怪しいヤツがいる!」ということを、吠えることで飼い主に知らせているのです。とくに日本犬やおもに番犬として仕事をしていた犬種、神経質で敏感な小型の愛玩犬種などはこうした傾向が強いようです。しかし、この能力は人間のために生かされてきた特技なので、頭ごなしに叱りつけても犬にはその理由がわかりません。吠え方が足りないと勘違いして、さらに吠えてしまうかもしれません。 とはいえ、犬は学習能力のある動物です。インターホンが鳴っても敵が来るわけではないということをトレーニングで教えていきましょう。インターホンが鳴ったら 飼い主の前で黙って“おすわり”をさせる(できたらごほうびのおやつをあげる)などの新しい仕事を教えれば、犬も理解しやすいようです。トレーニング方法がわからない場合は、ドッグ・トレーナーなどに相談するとよいでしょう。 人の気配がすると玄関に向かって走り出したり、お客さまに飛びついたりする犬もいますが、これもやめさせたい行為です。お客さまを迎えるマナーとして、興奮を抑制するトレーニングや落ち着くまではハウスに入るクレート・トレーニングをしておくとよいでしょう。
次は、愛犬連れで知人宅などを訪問するケースを考えてみます。自分にとっては家族同然の愛犬でも、相手の方にとっては“ヨソの犬”なので、犬を飼っていないお宅はもちろん、犬がお好きな家庭であっても、事前に「犬も一緒にお邪魔していいですか?」と先方に伝えるのがマナーです。 先方にも犬がいる場合、その犬にとっては人間のお客さまよりも、その“ヨソの犬”が気になります。自分のテリトリーが侵されそうだと判断すると、威嚇吠えやマーキングなどの問題行動をとることがあります。同時にあなたの愛犬のストレスも高まるため、ケンカが起こりやすくなります。そうならないよう事前に、犬同士の相性や社会への対応力なども十分に確認しておきましょう。 初対面の犬同士の場合は、いきなり相手の犬のテリトリーに入り込む(犬連れで訪問する)のではなく、まずは近所の公園などで犬同士を対面させ、慣れたところを見計らってお宅に向かうほうがよいでしょう。 普段は排泄やマーキングなどの粗相をしない犬でも、他の犬のテリトリー内に連れて来られた緊張から粗相をしてしまうことがあります。犬が粗相をしたらすぐに処理できるように、トイレシーツやタオル、マナーベルトなどを準備しておくとよいでしょう。 愛犬には、自分の休む場所がわかりやすいように、愛用のカフェマットや携帯用ベッド、キャリーバッグなどを持参し、訪問先のお宅に安全地帯を用意してあげると落ち着いて滞在できるでしょう。さらに、ニオイや抜け毛で迷惑をかけないように、事前にシャンプーやブラッシングで体を清潔にして、犬用Tシャツなどを着せておくのもグッドマナーです。
長距離の移動の場合は、飛行機やフェリーを利用することもできます。航空会社などに早めに確認しておきましょう。 飛行機の場合は、ケージに入れた状態で客室同様の空調設備のある貨物室で預かってくれます。「IATA航空輸送基準」をクリアした丈夫なケージを持参するか、貸出用ケージを利用することもできます(有料/要予約)。 現在、ANA、JALともに、基本的に1折1区画間あたり5,000円となっています(国内線)。予約なしでも手にもうカウンターで手続きできますが、多少時間がかかりますので時間に余裕をもって出かけましょう。預ける前には、必ず排泄や水分補給を行うことを忘れずに。 長距離フェリーは、会社によってルールが異なります。小型~中型の犬はペットルームで預かってくれる船もありますし、客室に犬と一緒に泊まれる個室を用意している船もあります(有料)。各会社に問い合わせてみましょう。こっそり客室に連れ込むのは、他のお客さんの迷惑になります。 大型の犬をフェリーに乗せる場合は、駐車場に預けた車の中に置いておくケースが多いようです。吠えるのは迷惑ですし、船の到着まで長時間かかることも多いので、犬の負担が大きいようなら、フェリーでの移動は見合わせたほうが無難です。 なお、大型の犬は盲導犬や介助犬などを除き、電車やバス、新幹線には乗車できませんので注意しましょう。
しつけ訓練用品
サークル
ファーミネーター
おやつ
携帯トイレ
マナーベルト
マナーポーチ
マナーマスク
携帯食器
衛生用品
カート・キャリー
キャリーバッグ
ペットボトルホルダー
カフェマット
低反発わんわんスリーパー